同じ業者様からご依頼の修理で、全く同じモデル、同じ症状の万年筆を都合2本お直ししました。 1本を直して納品した直後に、ほぼ入れ違いでもう1本が届いたのです。 モンブラン146の1970-80年代のモデルです。首軸が大きく割れてしまっているので、接着では…
今回はメーカー不詳の多面体(正八面体)軸の万年筆をお直ししました。恐らく1940~50年代のドイツ製と思われます。元はインクビューを持つ回転吸入式の万年筆ですが、胴軸の外ネジを僅かに残した部分でポッキリ折れてしまっています。お客さんによると、久…
エス・テー・デュポン ポルトプリュムの万年筆3本をお直ししました。3本とも同じ方からまとめてのご依頼でした。ポルトプリュムは1980年代のモデルで、キャップを閉じても、胴軸の後ろに挿しても段差のない真っすぐなシリンダー型です。 前回ご紹介の同じデ…
ボールペンの装飾部分が一部紛失したため、埋めて欲しいというご依頼を頂きました。 デルタのヴィア・ヴェネットです。欠損したリングは、キャップトップのドーム型の白い装飾と同じ材質&色合いだったようです。 元からあったカゼイン製のリングが割れて完…
エス・テー・デュポン クラシックの万年筆はたまに修理依頼が来ます。デュポンのクラシックは世代違いで2タイプあり、今回採り上げたのはいずれも1970~80年代のファースト・エディションです。 症状は明快、経年で樹脂の首軸に大きな亀裂が出来やすいこと…
アンティーク・モンブランの首軸と胴軸を作りました。1950年代のNo.256という少しずんぐりしたモデルです。ボディひび割れの場合は可能な限り、割れた箇所を接着して修復するやり方が一般的ですが、今回依頼主様のご要望でパーツ製作での対応となりました。…
ペリカン万年筆の割と近年のモデルをお直ししました。メタルの胴軸内側=樹脂製インナーバレルが水平亀裂により、分離破損していました。ピストン吸入機構が分離した方の軸にネジ留めされているため、すべて一緒に外れてしまっていました。 ある日インクを吸…
デルタのマリナ ピッコラのボールペン。床に落としてボディの先端が割れたしまった物で、分離した破片も紛失してしまいました。 メーカーがないため、輸入代理店でも修理は受け付けられなかったそうです。 残念ながらこれに近い色の材料はありませんでしたが…
「旧式ペリカンの吸入が上手く出来ない」という修理のご依頼を受けました。パッキンの収縮等でインクを十分に吸入しない、或いは機構の不具合で回転ノブが回らない・・・等々大体予想はつきます。ペリカンの1940年代のNo.101N トータス・シェル・ブラウンで…
今回はコンバーターの修理をご紹介します。コンバーターも消耗品と言えるので、修理して使えるようにする機会(ご依頼)はとても稀です。しかし今回のウォーターマンCF用のように、現在入手出来ないとか、廃盤規格の場合は修理して使えるようにせざるを得ま…
テレスコープ吸入機構を持つ、モンブラン136の尾栓製作のご依頼です。尾栓が完全に欠損した状態でのお預かりでした。 (通常では外れない)尾栓が無いため、写真のように尾栓を留めるネジが完全に露出した状態になっています。ここはまず見る事が出来ません…
胴軸の外ネジ(雄ネジ)が一部欠けた万年筆をお直ししました。今回2本とも”とば口”が同じ破損状態のデルタを採り上げました。1本目はオールドナポリ。首軸を閉めた時に底面が接するネジの上が、水平状に一部欠損してしまっています。 樹脂材を継足し、ネジ切…
以前もご紹介しましたペン先とペン芯を固定するソケット。主にピストン式の万年筆に採用されているパーツで、今回は2例を採り上げます。 ①カヴェコ・スポーツの限定品 ソケット破損というより、紛失の状態でお預かりしました。困ったことに、破損したオリジ…
首軸周りからインクが漏れて手が汚れる、という修理のご相談を頂きました。プラチナ#3776 の旧型で、ペン芯はエボナイト製。年式的にメーカー対応可能な筈です。しかしお客さんが問い合わせたところ、修理可能だけどペン芯も交換が必要で後年のプラスティッ…
どのようないきさつか分かりませんが、首軸パーツのみを紛失してしまったという万年筆の首軸製作のご依頼を頂きました。ドルチェヴィータのミディアムです。幸い、ペン先とペン芯はお持ちで一緒にお預かりしました。デルタは近年廃業してしまったメーカーで…
「コンウェイ・ステュワートの柄で、1本作って欲しい」というご依頼で製作しました。もちろん当工房でオリジナルの材料はないため、お客さんの方で入手して貰っての取り組みとなります。 入手を待って、後日10数センチのコンウェイオリジナルのアクリル材3本…
ちょっとユニークな万年筆軸を受注・製作しました。個人のオーダーで、2本のご注文でした。ご自身で胴軸に革を巻くことを前提としたもので、胴軸表面の大部分は革の貼り付けスペースとしました。写真のように、約1mmの深さでえぐった形です。上の軸がキャッ…
以前にもモンブラン3桁シリーズの首軸破損の修理をご紹介しました。 モンブランのカートリッジ式 首軸修理 / Montblanc No 221 - 筆記具工房のブログ 今回は2本の修理例をご紹介します。 1本は前回と同様、コネクター部の製作。そしてもう1本はコネクターと…
ボールペンを落として、口金部分が分離破損してしまいました。モンブランのスターウォーカー(メタルラバーライン)です。このモデルは特にここの部分が衝撃に弱いらしく、皆同じ壊れ方でたまに修理依頼があります。 正確にはメタルの口金そのものが破損した…
1960年代の国産万年筆のボディ製作を依頼されました。どこも壊れている訳ではありませんが、「書き味、持ったバランスは申し分ありませんが、アルマイトの嵌合式キャップが如何にもチープです」という事でした。2本の製作依頼で、ベースとなる同じモデルのキ…
キャップの縁が欠けた大型アンティーク・セルロイド製万年筆の、外形復元修理をご紹介します。実は写真を撮る前に作業に取り掛かってしまい、ご依頼時の姿をお見せすることが出来ませんでした。したがって、下のような状態からのスタートです。言い換えれば…
アンティークのペリカン万年筆を入手されたばかりの方から、吸入の不具合と並んでよくご相談を受けるのが、ペン先のグラつき。ペン先とペン芯を固定する役目のソケットが取り付けられているのですが、 #120, 140, 400NNの後期型はここが割れていることがよく…
お客さんからのご注文で葉巻型の万年筆を作りしました。 エボナイトの葉巻型で直径はなるべく細め、クリップなし、上下は丸く、全体をマット仕上げ、首軸を含むペン先ユニットはお客さんから預かった物を使う事・・・等々がご依頼の内容でした。 制作に入り…
モンブランのローラーボール(限定品:マイルス・デイヴィス)をお直ししました。ご覧のように、胴体が樹脂とメタルの境目から真っ二つに折れています。 本来は胴軸の破断面にはグリップを取り付けるための、雄ネジがあった筈ですが首軸側に持って行かれてま…
回転式2色ボールペンをお直ししました。モンブランの80年代のS(スリム)ラインシリーズです。右に回せば青、左が赤、中間のニュートラル部分で芯が引っ込む構造で、多機能ペンの元祖的な物のようです。当然色の組み合わせは自由ですが・・・。 故障の内容は…
2本のアンティークモンブラン、#744 & #744Nをお直ししました。①744Nは吸入のお直し、②744は当初のご依頼は吸入の修理と首軸の製作でした。お預かり時、胴軸は首軸よりもさらに痩せて、外径も見た目で細くなってしまっているのが分かる程でした。 当初から…
過去製作した万年筆で、今回は手作り万年筆としては低予算での製作例を採り上げます。 首軸を含めた金ペン先ユニットは国産メーカーからの流用で、キャップ、胴軸を製作したカタチになります。クリップ、キャップリングは当工房の在庫を使いました。 形状が…
モンテグラッパのツイスト式ペンシルです。写真の胴軸とペンシルメカを収めるカバー、ここを繋ぐネジの脚から破断してしまっていました。お預かり時、この千切れたネジはカバー内部に残っていて外れない状態でした。このわっか状になった破断面を接着するこ…
アンティーク・モンブランの胴軸製作の修理です。非常に貴重なジェイドグリーンのセルロイドボディで、何でもこの状態で海外から入手されたとか。 ただ現物をよく見ると、丁度インク窓と色柄の境目で水平に破断しています。不幸中の幸いか、ジェイドグリーン…
胴軸が真っ二つに折れた、インク止め式の万年筆を依頼されました。ネジより少し下が完全に破断してしまっています。 ここは接着では今後の耐久性を保証できないため、依頼主様と相談した末、胴軸部分だけを製作して対応することに決まりました。 採寸後、同…