以前当ブログでご紹介しましたペリカンのほぼ同じモデル(1970年前後の両用式万年筆)の、胴軸と開閉するインクビュー一体のネジが同じように破損した例です。
前回は同じ形状のペリカーノ (mk2) から、ネジ部をカットして移殖しました。それに対し、今回はネジを含むインクビューを新たに拵えて接合するという、別の修理方法になります。
まず採寸をい、これからパーツを作って取り付けるために、破損個所を綺麗に削って整えます。装飾リングも一旦取り外し、後で新しいパーツと一緒に再び取り付けます。
透明のセルロース樹脂を切削して作りました。先ほど削って整えた首軸にピッタリ合うよう、接着面も設けてあります。余談ですがこのシリーズのネジは2条ネジで、胴軸との開閉部分のネジとしては大変珍しい規格です。
作ったパーツを染色してから、首軸本体に接着で取り付けました。もちろん、前述のリングを挟んで。
(汚れる前の状態を考慮したとはいえ、ちょっと色合いが違いますが💦)
修理完了しました。少なとも、インクの視認性は破損品より上がりました。