キャップのひび割れが著しい万年筆をベースに、キャップと胴軸の製作を依頼されました。ベースはセーラー・ミニ(大)21K。
材料は赤/黒のカラーエボナイトで、胴軸はオリジナルと同じ形、キャップはリングを流用、クリップ無し。そして極力円柱に近いデザイン。写真では分かりにくいですが、先端がほんのわずかにテーパーをつけてあります。
出来が合ってキャップを後ろに挿し、握って見ました。エボナイトの軽さも手伝って、結構バランスの良い握り心地で、ショートサイズの万年筆らしからぬ重厚感&質感が得られました。
ところで最近は本体の破損を機会に、最初からオリジナルのボディ製作を依頼される方が増えています。それには依頼者様のアイディアや遊び心次第で、思いもよらぬ面白い物が出来上がることもしばしばです。