胴軸の一部が折れた、モンブラン作家シリーズのフランツ・カフカ(2004年)の万年筆をお直ししました。作家シリーズといえばどれもピストン吸入式ですが、このカフカはコンバーター式という異色の存在なのですね。
写真は修理に取り掛かる前の1枚で、見た目はどこが壊れているのか分かりませんね。実際は胴軸上部のねじが分離破損してしまっていますが、手で本来の位置に嵌めて平置きしただけです。

実際はこのような状態。依頼者様はメーカーで断られてしまったのでご自身で接着して使っていましたが、やはり再度外れてしまったいきさつがあります。

修理作業に取り掛かります。折損した取付け口を作るに当たり、接合のために胴軸内部を削りますが、一旦リングも取り外しました。リングを含めた装着箇所を設けた代替部品を作るためには、事前に寸法を決める必要があります。また、キャップ受けの外ねじと首軸受けの内ねじの規格、条数を確認して漸く部品製作の作業に取り掛かれます。

エボナイトでねじ受けを作り、胴軸に接合しました。胴軸のリングから下を、深さにして約6mm掘り込み、その深さがそのまま接着しろになります。キャップと首軸がスムーズに開閉できるよう、ねじ切りの微調整を行い修理が完了しました。

