オーダー頂いていた万年筆を2本製作しました。今回の2本は個人のお客さん(2名)からの依頼の物です。すべてエボナイト製。
ペン先ユニットをお預かりし、形や配色、寸法は皆注文主様のデザインでした。頂いたスケッチを基に、削りました。特に目を引くのが、ベージュのエボナイトを上下2個のカナワで挟んだデザイン。
お預かりのペン先ユニットの樹脂製カバーを外し、やはりエボナイトで首軸カバーを作ります。胴軸側とこの位置で切る(分ける)のは、オリジナルのユニットに合わせたからです。
このストレート軸のデザインは、昔のウォーターマンやパーカーを参考にされたそうです。キャップ、胴軸とも外径Φ14.2mmとやや太めですが、材料の軽さもあり中々安定感があり、気持ちの良い握り心地でした。
もう1本は、PILOT エラボーの樹脂軸をベースにエボナイトで製作しました。オリジナルとほぼ同じデザイン&寸法でキャップと胴軸の外径をやや太めに、そしてCON-70をブラインドキャップを設けて操作出来るようにとのご注文でした。
ネジや内部の加工を終え、これから外径を削って形を整えます。
ブラインドキャップ側を作ります。
ネジ切り。
キャップ側の製作です。
クリップを取り付けて、削りは完成。
研磨が終わったところ。
ご注文通りのブラインドキャップを開けての、吸入操作。
軸の色やクリップに合わせ、オリジナルのロジウムメッキを研磨で取り除き、14K本来の色になりました。