口金が外れて紛失した状態の回転式ボールペンの修理です。『デルタ ドルチェヴィータ・スリム』
口金と本体を繋ぐ黒い樹脂のグリップも割れてました。クラックの接着対応では、これから作る口金を差し込む際、力負けして再び割れてしまうことは明らかです。依頼主様にご提案し、今回の修理の機会に、グリップも作ることにしました。
写真からネジで外れるように見えますが、接着されているためまず外れません。
これは轆轤にセットして、ギリギリの位置で刃物を当ててカット加工中に分離したものです。＝切りシロの分、短くなっています。
口金を真鍮、グリップをエボナイトで作ります。
リフィルの収納・繰り出しに対応するよう、内部の加工が終わったところ。胴軸に仮付けして、芯の動きに対応出来るよう調節を繰り返します。
外形を削り、オリジナルの形に近付けてゆきます。
表面を研磨して完成しました。
オリジナルに近いカラーにメッキ。
これで修理は完了。
