「万年筆のペン先根本辺りからインクが漏れ、手が汚れる」という修理のご依頼です。ウォーターマンのエクスクルーシヴというスリムなストレート軸です。
首軸先端のメタル部分が腐食して金メッキが剥がれ、一部内部がむき出しになっていました。ここで嵌合式のキャップを受け、パチンと閉まる機能的にも重要な部分です。
取り外して、パーツの寸法やネジのピッチを測ります。
以前2回に渡ってご紹介しましたパーカー75と同じ要領で、真鍮で同じ形に製作して対処します。無垢の真鍮棒から削り出して同じ形に作ります。
製作が終わりました。難しいのが、真ん中の溝です。途中キャップで何度も合わせを行いました。溝の位置や形、深さが合っていないと上手くキャップに収まりません。パチッと言う感じで閉まれば成功です。
後は表面に金メッキを施して、修理完了となります。EXCLUSIVEは1980年代のシリーズで、年式の問題で流石にメーカーでは修理を受けられなかったため、持ち主様は今回のご依頼まで数年間使えずにいたそうです。