大型のピストンシール製作 / Montblanc Meisterstück 149 1960s

モンブランNo.149のインク漏れを直しました。149のなかでも滅多にお預かりする機会のない、通称”第2世代”、1960年代のモデルになります。オリジナルのピストンシールの経年収縮が原因と見られ、吸入・排出を繰り返すと、徐々にシール裏側にインクが入り込み、最終的に尾栓側から漏れて来てしまう状態でした。シールを熱膨張させたり、加工を試み、やや漏れはおさまりましたが完全には喰い止めることは出来ませんでした。

 

そうなるとパーツ交換か製作しかありません。前述のようにあまり出回らない60年代の149のパーツ入手は難しいので。下のピストンロッドに取り付けられた物が今回作ったシールで、上はオリジナル。

 

無事、漏れることなく直りました。この種の修理では外径を0.1mm太くするだけでも、雲泥の差です。見え辛いですが、中でピストンが上がり切った状態がコチラ。👇